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歯周病の原因:歯垢(プラーク)


■直接的な原因

歯周病の原因は直接的な原因と間接的な原因(危険因子)にわけることができます。

歯周病の直接的な原因は歯の汚れである歯垢(プラーク)です。

そして歯垢(プラーク)の中には無数の歯周病細菌が存在します。

これらの歯周病細菌は、酸素の少ないところを好む性質(嫌気性と呼びます。反対は酸素を好む好気性)があり、歯と歯肉の隙間では活発に活動すると言われています。

バイオフィルム この歯垢(プラーク)、現在ではバイオフィルムという概念で理解されています。

歯周病細菌は、口内に多く存在する他の細菌と共同してフィルム状の細菌の集合体を形成しています。このフィルム状物質は細菌がつくり出す粘液状物質で保護されていて、抗生物質や殺菌剤に対して強い抵抗力を持ちます。

バイオフィルムに似た性質のものとして、水道管の水アカや漁網に付着する海草などが挙げられます。少々の事では除去できないという点がバイオフィルムと共通していますね。

歯周病歯周病細菌による感染症なので、人から人へと感染していきます。

つまり、母親が歯周病細菌に感染していると、その子供は歯周病細菌に感染する可能性が高くなります。

子供がすぐに歯周病になることは少ないのですが、食生活が確立する時期には、すでに歯周病細菌に感染している可能性があります。このような家族間や夫婦間の最初の感染は、唾液を介して起こると考えられています。

遺伝的な要因もありますが、これらのことは歯周病に感染しやすい、あるいは歯周病が進行しやすい素因と考えた方がよいでしょう。

■間接的な原因(危険因子)

お口の中の環境や生活習慣には、歯周病を発症させたり、悪化させたりする危険因子を含んでいます。適合の悪い冠(つめもの)やブリッジなど歯科治療に関連したもの、口で息をする口呼吸、歯ぎしりなどの不良習癖、悪い歯並びなどです。

  • 適合の悪い冠やブリッジがあると、普段のブラッシングではなかなか除去できない歯垢(プラーク)が停滞しやすくなります。
  • アレルギー性鼻炎などで、鼻が悪く口で呼吸する場合や、歯並びが悪く口が閉じられずに開いてしまうような場合、口の中は乾燥してしまいます。乾燥することで歯垢(プラーク)は強く付着し、歯肉には炎症が起きます。お口の中が乾燥すると、歯肉そのものの抵抗性も弱くなり歯周病を発症しやすくなります。
  • 歯ぎしりは異常な力、特に横方向の力が歯に加わる為、歯を支えている骨を溶かす原因になります。いったん骨の高さが減少すると歯周ポケットが深くなり、歯垢(プラーク)の停滞を起こしやすくなります。その結果、すでに歯周病がある場合には歯周病がさらに悪化する原因となります。

生活習慣による危険因子には、食生活、喫煙、ストレス、糖尿病、肥満などがあります。

  • 軟らかい食事は歯垢(プラーク)が形成されやすく歯周病を悪化させるといわれています。
  • 喫煙はタバコに含まれる有害物質である、ニコチンやタールによる影響が考えられます。ニコチンやタールは歯周組織の毛細血管を収縮させて血流を悪くさせます。そのため、歯周病細菌に対する抵抗力が低下するため歯周病を誘発したり、悪化させると考えられています。
  • ストレスは免疫機能を低下させるばかりでなく、ブラッシングや喫煙回数が増える、甘いものを食べるようになるなど、生活習慣を大きく変化させる可能性が強いので、やはり歯周病悪化の原因と言えるでしょう。
  • 糖尿病は細菌に対する抵抗力が低下すると言われていますが、歯周病細菌も例外ではありません。そのため、糖尿病のある人は歯周病を発症しやすくなると考えられています。また、歯周病細菌が産生する毒素は糖尿病を悪化させることや歯周病治療によって血糖値が改善する事も分かっています。また、肥満は糖尿病の前段階と考えられている事から、最近では歯周病の危険因子とみなす考えもでてきています。
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