■□■ 暗中模索(あんちゅうもさく)の意味 ■□■
手がかりのないまま、あれこれと試して見ること。
■□■ 暗中模索(あんちゅうもさく)の逸話 ■□■
中国は唐(とう)の時代、当時の宰相(今の首相に当たる)を務めた許敬宗(きょけいそう)という有名な人物がいた。
だが許敬宗は、彼を知る様々な人達からこっぴどく嫌われていた。
というのもこの人物、公式の歴史書を自分の都合が良いように捏造するなど性格がいいかげんで、更に皇帝のご機嫌取りが上手だったため、人々は許敬宗を今の地位に相応しい実力の持ち主だとは思えなかったのだ。
そして何より皆が我慢ならなかったのは、人に会っても名前を覚えないことが多かったこと。
・・・そんな許敬宗に、とある知り合いがこんな忠告をした。
知り合い:
「知り合いのよしみで忠告します。
一度、何晏(かあん)、劉(りゅうてい)という両名に会ってみてごらんなさい。
物覚えの悪いあなたですが、彼らを忘れることはないでしょう。
例え暗闇の中でも彼らを模索(探すという意味)したくなる。
それぐらい印象深い、素晴らしい人達です。
あなたは今、各方面で活躍されていますが、世の中のことをよく知っているようでも、知らないことはまだたくさんあるのですよ。」
許敬宗:
「ふむ・・・そうか、そうかもしれないな。
忠告感謝する。その両君に会って我輩の見識を一段と広めることとしよう。
では、その両君の名前を教えてくれないか?」
知り合い:
「・・・先ほど言いましたが、何晏、劉という両名です。」
許敬宗:
「おおそうか、そうだったな。最近物忘れが特にひどくてな。
・・・
・・・んー・・・ところで、貴君はその…どちら様だったかな?」
知り合い:
「・・・」
許敬宗:
「あ、あーいやっ…その、お、思い出した。貴君はアレだ、な?
うん、そうだったそうだった。
さっ最後に1つだけ教えてくれ。貴君が薦めてくれた両君の名前を…」
知り合い:
「ここで一句。
あきらめよう そしてさよなら 永久に」
(2007/2/26掲載)