■□■ 完璧(かんぺき)の意味 ■□■
欠けたところがなく完全なこと。
■□■ 完璧(かんぺき)の逸話 ■□■
中国は昔、戦国時代、趙(ちょう)の国の恵文王(けいぶんおう)は、”和氏の璧(かしのへき)”という素晴らしい宝玉を持っていた。
その噂を聞きつけた、強国、秦(しん)の昭王(しょうおう)は猛烈に和氏の璧が欲しくなり、考えたあげく趙に使者を送った。
「15の都市をくれてやるから和氏の璧をよこせ。」
報告を受けた恵文王は悩んだ。
(信用できん…
璧を渡したところで、昭王は肝心の交換条件を握りつぶすだろう。
でも渡さなければ渡さないで、怒って攻め込んでくるやもしれん。
うーんどうしたものか。)
その様子を見ていた藺相如(りんしょうじょ)という人物が進み出てこう言った。
「私にお任せください。
秦に赴き、昭王が約束どおり15都市を譲渡すれば良し、もし約束を反故にするようなことがあれば、必ずや和氏の璧を持ち帰ってご覧にいれます。」
恵文王の命を受けた藺相如は秦の昭王に謁見し、璧を手渡す。
璧を手にした昭王は大喜び。
目前にいる藺相如などは眼中に無いかのごとく、家臣に見せびらかすなど大いにはしゃぎ、とても約束のことなど守りそうにない様子だった。
それを見た藺相如は、
「その和氏の璧には、実はキズがございまして…」
と言いつつ昭王の手から璧を取り返すと、
「恵文王は秦王であるあなたに敬意を表して私を遣わしました。
私に対する態度は、趙王である恵文王に対する態度と同様です。
であるのにあなたの態度は実に傲岸、はなはだ無礼。
15都市との交換という約束も、一向に守るようなそぶりを見せません。
和氏の璧は趙に持ち帰ります。
それも許されぬならもはやこれまで。
私の頭とともに、この璧をたたき割ってくれましょう!」
その剣幕に気圧された昭王は、璧をあきらめ、藺相如を璧とともに帰国させることに決めた。
こうして、和氏の璧は完全な形で再び恵文王の元へ戻った。
(2006/4/6掲載)