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第3回:隗より始めよ(かいよりはじめよ)

■□■ 隗より始めよ(かいよりはじめよ)の意味 ■□■

大きな目標を達成するためには、まず手近な事から始めると良い、という教え。
現在では、何かを成し遂げるためにはまず自分から率先して行動せよ、という意味でも用いられる。

■□■ 隗より始めよ(かいよりはじめよ)の逸話 ■□■

春秋は戦国時代、古代中国に燕(えん)という国があった。
燕は南の強国、斉(せい)との度重なる争いで疲弊し、滅亡寸前だった。

そんな折り、即位した燕の昭王(しょうおう)は、燕の国を立て直そうと優れた人材を集めることを思い立つ。

そこで昭王は、その方法を学者である郭隗(かくかい)という人物に相談し、どうしたら良いか意見を聞いてみた。

すると郭隗は例え話を引き合いに出し、昭王を諭す。

「こんな話をご存知ですか。

昔、1日に千里を走るような名馬を欲していた君主がいました。
ですが探せど探せど名馬は見つからず、途方に暮れていた君主に、ある家臣が”私にお任せあれ”と名乗りを挙げます。

君主はその家臣に千金を与え、探しに向かわせました。

そして家臣は、見事、千里を走る名馬を見つけ出しますが、喜びもつかの間。
その名馬は一足違いで死んでいたのです。
ですが、何を思ったかその家臣は、その死んだ馬の骨を五百金で買い取り、君主の下へ持ち帰りました。

君主は当然怒りましたが、その家臣は平然としていました。

名馬であれば死んだ馬の骨にすら大金を払う、まして生きた名馬ならどれほどの大金で買い取ってもらえるのか、という風評を立てるのが、この家臣の目論見だったからです。

そして1年も経たないうちに、家臣の狙い通り名馬を君主の下へ持ち寄る者が何人か現れ、君主は名馬を手に入れることが出来たのです。

お分かりですか。
賢者をお集めになりたいのであれば、まずこの郭隗を重く用いなさいませ。

私のようなつまらない学者でも優遇されるということが世間に知れれば、優れた人材はすぐに集まってくるでしょう。

もう一度言います。

人材が欲しければこの郭隗を重く用いなさい。

お願いだから。」

その意見を容れた昭王は郭隗を重く用い、結果、その噂を聞きつけた各地の名士が、昭王の下へ次々と参じた。
(2006/3/15掲載)

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